死ぬ前に後悔することは全世界で同じ


世界の老人ホームや末期がん患者が過ごす緩和ケア病棟など、老人や死期が近いと思っている人に「今までの人生で後悔していることは何ですか?」と尋ねる調査があるそうです。
面白いことに国や人種や性別を問わず、一位の内容は同じだったそうです。

それは

「若い時にもっと挑戦しておけば良かった」

又は

「どうしてあの時に挑戦しなかったのだろう」

といったものだったそうです。

二位以降は「もっと家族と過ごす時間を持てば良かった」や、「仕事ばかりせずに他のこともやっておけばよかった」「もっと恋愛をしておけば良かった」などが、調査する国によって多少入れ替わりながらも大体、上位に続くようです。

確かに人は、やってしまった後悔よりも、やらなかった後悔の方がより強い後悔として残ると言われていますね。
それにしても、全世界で一位が同じとは興味深いです。

挑戦というと仕事関係を一番に思い浮かべますが、恋愛や結婚だってそうでしょう。
異性に告白して振られてしまい「ああ、告白なんてしなければ良かった」という後悔よりも、「どうしてあの時、告白しなかったんだろう」という後悔のほうが遥かにでかい、という経験なら誰しもあると思います。

内なる心の声が有って何かに挑戦したいと思っているのに、特にこれと言った理由がないのに何となく挑戦せずに過ぎて行く。
そんなパターンがおそらく一番多いと思いますし、あなたにも心当たりが有るのでは?


ホメオスタシスという罠(わな):

人間の体には、恒常性維持機能。英語でいうとホメオスタシスという機能が備えられています。
これは人間だけでなく、生物にはほぼ例外なく全てに備えられているでしょう。
ホメオスタシスとは、一言で言えば”現状を維持しよう”とする機能です。
体温や脈拍、血圧などを一定にする機能もこの一例です。

これら自律神経系は確かに生命維持にとって重要ですが、この機能は恐らく脳にも有ると考えられます。

生物にとって最も大事なことは、明日も生き続けることです。よって今日なんの問題もなく生きられたならば、明日も今日と同じことをすれば生きられるはず。だから明日も同じことをしようと考える本能が生物には有るのですよ。
この機能により、毎日同じことをしていると安心して心地よく感じる様になっているのです。
困ったことに、

たとえそれが、不満足なものや不幸なものであってもです!

(ブラック企業だと分かっているのに辞められない人や、DVの彼氏と別れられない人なんてのは、典型例でしょう)

人間の遺伝子にとっては、生きがいや将来後悔するかどうかなんかはどうでも良く、とにかく、生きてさえいればOKなのですよ。
だからはじめは嫌だと思った仕事も、「取り敢えず3年間だけ頑張れ」とかよく言いますよね?
どんな仕事であっても3年もやっているとホメオスタシスが働いてしまい、段々苦痛ではなくなるどころか、それを変えようとする事の方が難しくなるのですよ。
だから大人たちは「最低でも3年は転職するな」なんて言うわけです。
でもこれは上記の人間の特性を利用した、大きな罠なのです。

挑戦をしないために特に理由がない、或いは出来ない理由を探してしまっている様ならば、きっとあなたは上記の老人たちのように将来後悔します。
幸いなことに若い人、いえ、中年だろうとまだまだ時間が有ってこれから色々な挑戦が出来ます。
死を間近にしている人たちが後悔していることを、我々は今から避けることが出来るのです。

挑戦しないための言い訳を探すのを止め、心の声に従って、ぜひとも挑戦してみてください。


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