今のあなたは何時ですか?


私が中学生の時には毎週月曜日に朝礼がありました。
そして朝礼ではいつも全校生徒が体育館に集められ、校長の話を聞いたものでした。

それは私や殆どの生徒にとっていつも退屈極まりない時間でしたが、中にはいくつか記憶に残る話もありました。
今回はその一つ、「今のあなたは何時なのか?」という話を紹介しましょう。

この話は一日の24時間を人生の平均寿命に置き換えて、自分の年齢が今何時に相当するのかという話でした。
つまり夜中の0時が自分が生まれた時間で、翌日の0時が寿命で死ぬ時間というわけです。
例えば平均寿命が84歳だとしたなら、正午(昼の12時)は寿命の半分の42歳に該当することになりますね。

当時は現在とは平均寿命が違いますが、高齢だった校長は「自分はもう夜の9時頃だ」と言いました。
そして校長は続けました。

「君たちは一日で言うなら朝の5時頃だ。ちょうど東の空が薄っすらと明るくなってきて、さあこれから太陽が昇るという時間だ」

私はその話を聞いた時にワクワクして身震いしたことを覚えています。だってこれから太陽が昇って輝く一日が始まるのですから。さあ、私の今日はどんな一日になるのかと。
当時の私はその日の天気が明るく晴れわたっていることしか想像できませんでしたが……。

現在はあの時よりも平均寿命が長いしこれからもっと医療は進歩するはずなので、若い世代の人たちが老いる頃には平均寿命は90歳を超えると言われていますね。
では乳幼児の死亡率などをさっ引いて、仮に我々の平均寿命を計算しやすいように88歳としましょうか。

すると最も太陽が高く昇り強い陽が射す正午に相当する年齢は44歳となるでしょうか。
うむ、意外と高齢ですね。そして朝陽が昇る6時頃が22歳。学校や会社が始まる午前9時頃は、33歳。
おやつが食べたくなる午後3時は55歳。そろそろ陽が落ちる夕方の6時は66歳。

こうして考えてみると、人生って意外と長い気もしますかね。ですがその日の天気が分かるのは大体朝の6時頃ではありませんか? そしてその時はちょうど大学を卒業する頃の年齢ですね。

そして社会が本格的に動き始める9時に相当するのが33歳。その結果が評価される日はもっと後に来るとしても、人が最大の能力を発揮するのは正午の44歳頃。
そして一休みする午後3時が55歳。帰路について自宅に向かう午後6時頃が66歳。
夕食を食べ終わって風呂に入ってくつろぐ午後9時頃が77歳。そろそろ寝る準備に入る午後10時頃が80歳。

こうして見ると何となく全体的に当たっているような気がしませんか?


さて、今のあなたは何時ですか? 今日はどんな一日になりそうですか?
充実した一日を過ごせそうですか? 今日中にやろうと決めていたことは、出来そうですか?

何れにせよ、あなたの今日が良い一日となることを願っています。


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