21世紀の植民地



あまり政治系の話を多く書く予定はなかったのですが、意外と要望があるのでもう少しだけ書いてみましょう。

かつての世界には植民地と呼ばれるものが存在していました。
世界史などの歴史の授業で習ったと思うので皆さんも知っていると思いますが、長きにわたり西洋の国が有色人種の国を植民地にしていましたね。
因みに第二次大戦時には日本とタイ以外の有色人種の国は全て、欧米の何れかの国の植民地だったとされています。
(ここではかつての植民地の詳細については触れないので、詳しく知りたい方は調べてみてくださいね)

そして第二次大戦後にかつての植民地はみな独立し、現在の有色人種の国となっています。よって現在では植民地と呼ばれる国は存在していません。

と、思いますよね? でも果たして本当にそうなのでしょうか?

かつての植民地では、現地の有色人種たちが白人たちの武力や暴力によって強制的に支配されていました。
植民地では白人らが望むものだけを作らされ、そして搾取され続けていたわけです。
支配し続けるために現地の人たちに高レベルの教育が与えられることなどなく、逆に頭の良い子、勉強の出来る子らは将来独立運動をする危険があるとして、例えば勉強が出来ないように手首から先を切り落とされたり目を潰されたりしていたそうです。
記録に残っているかどうかは知りませんが、殺された子どももきっと居たことでしょう。

これを今風の言葉で言えば、極端な“愚民化政策”が行われていたのです。
ええ、知識を与えて下手に独立に目覚められては困りますからね。植民地の人々は今のまま、何の疑問も持たずに白人のために働いて搾取され続けることが当たり前だと思い続けさせるための愚民化政策です。

つまり当時の植民地の人々は、一言で言えば奴隷のような存在だったわけですね。
それが第二次大戦後に全ての植民地が消滅し、有色人種の国が独立したことで、支配者達は植民地を失い、有色人種から搾取することが出来なくなりました。
では第二次大戦以降、支配者達は搾取することをもう諦めたのでしょうか?

そんなはずは無い

と私は考えています。
確かに20世紀以前の形の植民地は無くなりましたが、形を変えただけでそれはずっと続いていると考えています。
それが

“21世紀型の植民地”

です。

具体的に言うなら21世紀の植民地とは武力や暴力を使って強制して搾取するのではなく、情報操作を使用していると考えます。
情報操作とは、広い意味での洗脳だと捉えれば良いでしょう。
テレビなどのメディアを使ったプロパガンダも典型的な情報操作であり、洗脳です。
そうして極めて合法的に他国から富を搾取するのですよ。

また愚民化政策にしても昔のように手首を切り落とすのではなく、21世紀は情報操作によって愚民化させていると思われます。
具体的に言えば学校やメディアを使って良い製品を作るための知識は身につけさせますが、国際政治や安全保障、本当の金融の知識のような内容は決して教えず、また国民同士で政治系の話題を議論する習慣が出来ないように先導します。
例えばテレビでは芸能人に決して政治的な発言はさせないし、国民同士も政治系の議論を持ち出すと白い目で見られるような風潮や同調圧力を作ります。

植民地から搾取するためには経済的に金儲けはさせなければなりませんが、決して精神的には独立させてはならないからです。
例えるなら、民たちをずっと

“賢い子ども”

で居続けさせるために。

21世紀の植民地のたちの悪いところは、20世紀以前の植民地と異なり国民が植民地であることに気づかない仕組みになっているところでしょう。
もちろん気づいてしまっていては、それは洗脳とは呼びません。それは単なる強制で、20世紀以前と同じ形ですからね。

さて、一体どの国のことを言っているのかも含めて、皆さんも少し考察してみてくださいね。


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