神風特攻隊は捨て石で終わったのではなく、神風を吹かせていた


皆さんが学校で習ったとおり、昔むかし、モンゴル帝国が日本を侵略しに来ました。
蒙古襲来と呼ばれるもので、“文永の役”“弘安の役”の2度ですね。
まあ大昔のことなので真相を知ることは難しいですが、学校で習う歴史では2度とも台風によって海上に居たモンゴル軍は全滅したと言われていますね。

それ以来、日本を守る神が風を吹かせるような意味合いで、“神風”という言葉が日本を守る、人知を超えた力の象徴として使われるようになったようです。

さて、では本題の神風特攻隊ですが、この”神風”という言葉もきっと元寇の神風にちなんで命名されたのでしょう。(諸説あり)
念の為に書いておくと、神風特攻隊とは太平洋戦争末期に作られた航空機による攻撃部隊で、飛行機に爆弾を抱えてパイロットが乗ったまま敵の艦船に体当り攻撃をする部隊です。
もちろん、パイロットもろとも爆発で死にますから、自殺ミッションのようなものでした。
当時はGPSも誘導ミサイルもありませんから、人間がコンピューターの代わりに航空機を操縦したわけです。
まあ神風特攻隊については、詳しい情報がネットに溢れているのでここでは省略しますね。

神風特攻隊を作ったことについては賛否両論があるでしょうし、私も賛成とも反対とも言いません。
ただ100%死ぬ作戦だったために、後の人々に彼らは「無駄死にだった」、「犬死にだった」、或いは「敗戦が既に確定しているのに多くの若者の命をただ無駄にしただけ」と評されることが多かったと思います。

神風特攻隊が編成されたのは確かに戦争末期。当初この攻撃はとても有効で、アメリカ軍に大きなダメージを与えていました。
でも時間とともにアメリカ軍に対策をされて、やがて攻撃の成功率がかなり低くなったようです。
よって、これはただ終戦を少し先に伸ばしただけにも見えますね。

ではもしも神風特攻隊を始めとした特攻隊や日本軍が、敗戦が濃厚となった時点で諦めて抵抗をやめ、すぐに降伏していたらどうなっていたでしょうか?

実は誰も言いませんが、終戦の年、1945年にも神風は吹いていたのですよ。
神風とは”人知を超えた日本を守る力が働くこと”だとすれば、それは確かに起きました。
何だと思いますか?

それは、

“ルーズベルト大統領の病死”

です。

これはもちろん日本軍が殺したわけではありませんし、そんな事は不可能でした。
ですが終戦のわずかか4ヶ月前、まさに戦争末期の1945年4月にルーズベルト大統領は脳卒中で病死したのです。
もしもあと4ヶ月早く日本が降伏していたら、まだ彼が大統領でした。
神風特攻隊を始めとした日本軍が粘って抵抗したために、ルーズベルト大統領が病死した後の敗戦となったのです。

実は元寇だって、モンゴル軍が襲ってきた途端に台風が来たようなイメージで教わりますが、実際はそうではありません。
日本の武士たちが激しく戦って抵抗し(船に夜襲をかけたりもしたそうです)、そのためモンゴル軍がなかなか上陸できずに何日も海上に浮かんで待っている間に台風が来たと言われています。
どうやら神風は人間が限界まで戦わないと吹いてくれないようですね。

さて、ではルーズベルト大統領が死んだことは日本にとって良かったのでしょうか?
その後すぐにトルーマン大統領が就任し、彼が日本に原爆を落としました。そのためトルーマンは”原爆大統領”というイメージがありますが、もともと原爆を開発させたのはルーズベルトであり、彼のイデオロギーからして彼が生きていても間違いなく原爆を使用したいたでしょう。しかも激しい人種差別主義者の彼ならば3発以上落としていたとも言われています。

そしてルーズベルト大統領とトルーマン大統領には重大な相違点があります。それは、ソ連に対する考え方です。
ここから先はもちろん推測を含みますが、ルーズベルト大統領は日本をドイツのようにソ連と二分割にしようと考えていたとされています。よってルーズベルトが生きていたら、日本はドイツのように東日本と西日本に分けられ、片方が資本主義、片方が共産主義になっていたかもしれないのです。これは考えただけでもゾッとする話ですね。
もしそうなっていれば、ベルリンの壁を隔てて起きた様な多くの悲劇も有っただろうし、後の高度成長や繁栄はなかったか、あったとしてもとても遅れていたでしょう。

ですがトルーマン大統領は大のソ連嫌いの人間で、日本をアメリカ単独で統治しようと考えていたようで、実際にそうしましたね。
つまりルーズベルト大統領が死んだことで、日本は国家の継続性を保つ、つまり昔ながらの日本のままであり続けることが出来たわけです。

それもこれも、故意ではないにしろ日本軍が粘って終戦を遅らせたからであり、彼らを無駄死にだと言うのは明らかに不見識だと私は思っています。

元寇の時と同じ様に日本人が人事をつくし、限界まで戦ってそれでも勝てなかった時に初めて、神風は吹くようです。


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