経済学は良くて何の役にも立たず、悪ければ害になる?
世の中には数多くの学問があれど、我々の日々の生活に最も直接的な影響を与える学問は経済学なのではないでしょうか?
実際に現代に於いて具体的な経済政策には、この経済学が用いられているはずです。
例えば税制にしても金利にしても国債にしても為替にしても物価対策にしても、経済学がその根元にはあるはずです。
正直に言って私は経済学が好きではなかったので今まではずっと避けてきたのですが、現代社会に於いては恐らく最も役に立つ学問として、最近、マクロ経済学の勉強を始めてみました。
そしてマクロ経済学を学べば学ぶほど、ショックの連続なのです。
最近、あるノーベル経済学賞を受賞した経済学者が言ったそうです。
「経済学は良くても何の役にも立たず、悪ければ害になる」
私は10代の頃から科学技術ばかりを学んできており、正直に言って政治や経済には全く興味がありませんでした。なので経済学のような文系分野のことを学ぶと、本当に衝撃を受けるのですよ。
少なくともノーベル物理学賞を受賞した物理学者が「物理学は良くても何の役にも立たず、悪ければ害になる」などと言うことは絶対にありません。
さて、上記のマクロ経済学を学んでショックを受けた内容ですが、それは一言で言うと「その内容があまりに簡単」なことです。
てっきり大学の経済学科でも出ていないと理解出来ないかと思いましたが、そんなことはありません。少なくとも義務教育を終えた人なら理解出来る、いえ、きっと中学生でも理解出来るでしょう。
そして自分たちの生活に直結しているにもかかわらず、経済学界の識者にしてもテレビに出ている経済評論家にしても、また我々国民にしても、マクロ経済学について殆どの人が根本的に、本質的に勘違いしていることにショックを受けました。
もちろん、以前の私もそうでした。
ですがマスコミに出ている経済評論家や財務省の官僚や政治家がそれらを、こんなに簡単なことを理解していないことが正直に言って私には今でも信じられません。
実際に日本の政治や経済を動かしている上記の様ないわばプロの人達が、そろいも揃って間違っているなんて「何かのドッキリではないか?」と疑っているほどです。
ええ、だって子どもでも理解出来ることを理解していないのですからね。
ましてや財務省の官僚というのは東大の法学部を出ている人ばかりだと思うので、とても無知や無能だけでは説明出来ません。何か裏にあるのではないか?と今でも疑っているのが正直なところです。
ではその裏とは何なのか? その件については機会があったらまた改めて述べるとしましょう。
私がマクロ経済学を学ぼうと思ったきっかけは、これが「満腹パイ」の時代と大きく関係すると考えていたからでした。
具体的に言うなら、現代から満腹パイの時代に至るまでの過渡期の間、とてつもない大失業時代が来ることが既に明らかなのです。
言うまでもなく、AIを搭載した機械によって多くの仕事が奪われるからです。
そして奪われる仕事の順番は主に若い女性が従事している職からであり、具体的には「非肉体労働の非専門職」から奪われることは今までにも書いて来ましたね。
だからこれからの時代に「女性が幸せになる方法」などを、優先して書いて来たわけでした。
ええ、私の目にはその悲惨な未来に苦しむ女性達の姿が浮かんでいるのですよ。
そしてこの過渡期の失業、貧困問題を解決する方法は、一つしかないという結論に至りました。
その方法とは、言うまでもなく早期のベーシックインカムの導入です。出来れば今すぐにでも導入するべきだと私は考えています。
しかしながら今すぐにベーシックインカムの導入と言うと、必ずこういう反論が出てくることでしょう。
「その財源はどうするんだ?」
マクロ経済学の勉強をする前から、私の答えは決まっていました。財源は「国債」に決まっています。
すると必ず次にこの様な反論が来ます。
「既に一千兆円以上の赤字国債があるのにこれ以上国債を発行するのか? 子孫に莫大な借金を残してツケを払わせるのか?」
ええ、確かに未来人のことを考えているのに我々の子孫にツケを払わせるわけには行きませんね。
この反論に対して、私は昔からずっとこう答えていました。
「ツケを払うのは子孫ではありません。将来、ツケを払うのはAIを搭載した機械です」
ただしこれは経済の素人の私が感覚的に考えた答えであり、実際にそれが可能なのかどうかが私には良く分かりませんでした。だからその答えを導くために、マクロ経済学を学ぼうと思ったわけです。そして結論としては、満腹パイの時代までの過渡期の問題をベーシックインカムで解決することは十分に可能だという結論に至りました。財源はもちろん、国債です。
ですが現代の政治がベーシックインカムを導入することは考えにくいと思われます。
理由は上記の通り、政策の決定権を持つ権力者らがマクロ経済学を全く理解していないからです。
それどころかバブル以降、失われた30年と言われるこの30年間のデフレによる不景気も、経済政策の失敗であることが容易に分りました。
未来の満腹パイの時代などには興味が無い皆さんも、現代の日々の経済については興味がありますよね?
だって実際に現代に於いては殆どの人が、お金に絡む悩みや迷い縛られた生活をしているのですから。
もちろん世の中にはお金では解決出来ない問題も存在します。例えば難病にかかったり、好きな人から好かれなかったり……。
ですが逆に、お金があれば解決出来る問題が殆どであることも、また確かなのですよ。
実際に進学、就職、日々の仕事、転職、日々の生活、結婚、出産、育児、離婚、住宅、ローン、家族の介護、老後の生活などなど、これらは突き詰めるとお金に絡むことで悩んでいるのではないですか?
つまり過去はもちろん、現代に於いても、人はお金に絡むことに殆どのリソースを使っているのです。
それなのに、殆どの人が経済について学ぼうとしないのはとても不思議なことですね。
私はずっと科学技術の世界に居ましたが、政治や経済については、専門知識を持ったプロがきっと上手いことやってくれているだろうと思っていました。皆さんもきっとそうではないですか?
ですがそうではないことを知りました。
バブル以降、日本の経済成長率は北朝鮮よりも低く、内戦中の国と同レベルだと知っていましたか?
「日本はずっと自らの国に経済制裁をしている」
と言った人が居ましたが、正に言い得て妙です。皆さんは豊かになりたいですよね? そのために毎日、頑張って働いているのですよね?
十分にお金を持っていないから欲しいものが買えなかったり、進学出来なかったり、やりたくないことをしたり、何かを諦めているのですよね?
本サイトには難しいこともたくさん書かれていますが、上記の事は殆どの人が同意するのではないですか?
もし何の努力も苦労もなく、今のままで皆が豊かになる方法があるとしたら、それを実行したいと思いませんか?
日本は民主主義なので少数で実行するのは不可能ですが、多くの人が実行しようと思えばそれが叶うのですよ。
なので満腹パイの時代のためのメタフェイスの制作は当然続けるとして、現代の日本を豊かにする方法を第二のテーマとして、これから書いていこうと思います。
結局どの分野の問題にしても、理科系の人間が出張っていかないと解決しないのだと、最近つくづく思います……。
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